りんごは好きでしたが、当たり外れがある果物だと思っていました

「りんご」と聞いて思い出すのは、一人のあばあちゃんです。高校生から母と兄と移り住んだマンションに住んでいたその女性は、最初は会うと挨拶をする程度の関係でしたが、身なりはおしゃれとわかる格好で、いつも一風変わったサンダルや鞄を持ち、時には口紅をしてアクセサリーも付けてお出かけしていく姿に私は興味津々でした。社交的な母を通して徐々に関係が深くなり、その女性のお部屋にお邪魔することも増えていきました。

ある日、お裾分けということでりんごを数個いただきました。それまで、りんごは好きでしたが、当たり外れがある果物だと思っていました。しかし、それらは全て蜜が詰まった美味しいりんごでした。あまりに美味しいので、どこで買ったのだろうかと母と話したほどでした。

後日、そのりんごについて女性に尋ねたところ、長野県のあるりんご農家さんから取り寄せているものだと教えてもらいました。そこで、早速我が家からも注文をしたところ、どうやらその農家さんには、家庭用と贈答用の「さんふじ」や「王林」などのりんごがあり、夏にはぶどうも扱っているとの事でした。家庭用のりんごで十分だと話には聞いていたので、我が家も家庭用の「さんふじ」を購入しました。そして入金の確認後、割とすぐにりんごは届きました。

浅い段ボールに綺麗に並べられた十数個のりんごは、ツルツルしていて玄関のあかりでキラキラ輝いているようでした。届いてすぐに食べてみましたが、思った通りにとても甘かったので、近くに住んでいた祖父にも持っていきました。それ以降は寒くなって来ると、その農家さんからお便りがきて毎年のように注文をするようになりました。

りんごの味は、それ以降も当たりばかりで毎年家族と「美味しいね。」と言い合いながら食べるようになりました。私はその後社会人になり、その女性が住むマンションの実家を出てからも、自分で同じりんごを注文するようになりました。実家を出て数年後、その女性は病気を発症し帰らぬ人となりました。

残念ながらお葬式には行けませんでしたが、後日実家に帰った際には、その女性は息子さんと一緒に住んでいたため、ご挨拶には伺いました。女性が亡くなってから数年後、私は母になりましたが、寒くなるとそのりんごを注文しては子供と旦那さんと一緒に食べています。

青森りんご 格安

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